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価値観・考え方

個人起業家の悩み │ 苦しくなる人、楽しくなる人の違いとは?

爽快ジャンプな男性の画像

独立前の会社員時代に夢をみて、起業に憧れる人たちは少なくないと思います。

私も、自分の力でお金を稼ぎ、自分の力で事業をいかようにでも大きくできる世界に大きな憧れを持っていた一人です。ですがよく言われるように、起業前の会社員は【不満】に悩まされ、起業後の個人起業家は【不安】に悩まされます。

そんな中で、起業がどんどん楽しくなる人と苦しくなる人に分かれるのはなぜでしょうか?

実体験も踏まえながら、そのあたりのことを綴ろうと思います。

自分のペースで仕事をしたい

ランニングする女性

これまで多くの女性起業家の相談に乗ってきた経験から、一番多い起業の動機は「自分のペースで仕事がしたい」「ライフステージに合わせた自由な働き方がしたい」というものが多い印象があります。

好きなことを仕事に、という表現もよく耳にはしますが、私の感覚では「自分のペースで仕事」をするために「どうせなら好きなことで自分らしく」という思考の流れがあるのかなと感じています。

これは女性に限らず、男性の個人起業家でも似たようなところがあり、「ライフステージに合わせて」という表現こそ男性の場合はあまり聞きませんが、会社のやり方ではなく自分のやり方で、というような、実力試しの部分が大きいように感じます。

こういった「自分のペース」を主軸に置く場合に悩まされる「不安」には次のようなものがあります。

収入が少なく資金繰りができない

自分のペースを大切にしながら、自由な時間を作ろうと考える一方で、それを実現するだけの「売上」「収入」「資金」が追いつかず、いつも金銭面の不安に悩まされる、という現象です。

モチベーションが続かない

やる気やテンション、体調や気分も含め、すべてを自己管理するのが「個人起業家」の宿命です。

その際に、どうしても自分のモチベーションによって仕事が左右され、金銭面の不安から将来への不安につながり、行動が鈍くなり、現実もそれに合わせて売上が低迷する…という悪循環が起きてしまうようです。

自分らしくない気がする、本当にやりたいことなのか疑問、人に貢献していると言えるほどの自信がない、というのもあるようです。

逃げ道から逃げ出す人たち

黒ドレスに囲まれる白ドレス

一般に逃げ道とは、緊急な危機の際に逃げるルートを確保することを意味すると思うのですが、個人で起業する場合には「逃げたくても逃げてはいけない時」が多々あります。

そんな中、危機に直面すると同時に逃げ出すルートが複数があるがゆえに、本当にすぐに逃げてしまうと、売上を含め、ビジネスの目標達成はできなくなってしまいます。

どんな逃げ口が主に用意されるのでしょうか。

家族が応援してくれない

これはそもそも起業時点でのコミュニケーション不足もあると思いますが、当然ビジネスの雲行きが怪しくなってきた時に人の心情とは変わるものです。

男性の場合には「子どもいるんだからもう会社員に戻ったら…?」という言葉かもしれませんし、女性の場合には「そこまでして働かなくても、子どもとの時間をもっと大切にしたら…?」かもしれません。

いずれにしても家族の応援は大切です。そんな中で「家族が応援してくれないから」という理由は、起業から逃げ出す口実としても非常にそれらしい言い訳になります。

忙しいから

時間管理、タイムマネジメントを理由に「起業」と向き合えない方もかなりいるのではと思います。そうでなければ、こんなに時間管理の本や手帳術の本が売れるわけないので^^;

そして、その忙しい理由のほとんどが「パート」「アルバイト」の時間だったりするわけです。

つまり本業を覚悟をもって辞められない、副業を持つことの安定願望から抜け出せない、という逃げ道にいつも逃げ込んでしまっている状況があるわけです。

想像と違っていた

憧れの世界、キラキラと美しく、かんたんにお金を稼げて、自分の理想の生活を叶えるものが起業…。

と勘違いさせられてしまった方々は非常に多いです。そこで迎える実際の起業のギャップに苦しむわけです。

売上は立たない、出費は増える一方、支払いの滞りや踏み倒し、お客様からのクレーム…。そんな中で「想像と違っていたから」という理由で逃げ道を作ってしまう人もまた多いと感じています。

2つの根本原因

起業が苦しくなる人、楽しくなる人を分ける根本原因は2つあると思っています。

それが「稼ぐ力」があることと、プロ意識を持って「夢中」になれることの2つです。

稼ぐ力とは何か?

個人起業の世界には、あるジレンマがあることをご存知でしょうか。

本来の売上というのは「客数×単価」で計算されます。この「単価」の部分は「価値」に置き換えられます。

つまり、多くの人に喜ばれる価値を届けるから売上が立つというわけです。

ここでの「売上」は「感謝の量」と言い換えることができます。つまり…

「高単価のものを多くの人に売れば売るほど、自分のビジネスは感謝される」

という方程式が成り立っても本当は良いはずなのです。

ですが「間違った稼ぐ力」を身につけてしまうと、多くの人に売れば売るほど自分のビジネスの評価が下がり、最初は儲けていたビジネスも、だんだんと廃業に追い込まれてしまう、という状況があるわけです。

本当の価値は、プロ意識を持って、モチベーションに左右されない信念の元で生み出されていくものなのです。

逃げ道を最初にたくさん用意してしまう人たちには、これらの「プロ意識」や「信念」が弱いがためにビジネスが苦しくなり、とてもじゃないけれど「楽しい」とは言えない状況になってしまうわけです。

夢中になる力とは何か?

「プロ意識」や「信念」ともリンクする部分かなと思っています。

自分が本当に打ち込みたいものは何か、没頭できることは何か。ずっと続けていても苦にならず、むしろ続ければ続けるほど自分の幸福度が満たされていく。

そういう「夢中」になれるものが、あなたのビジネスであるべきだと私は思っています。

好きなことを仕事にする、やりたいことを仕事にする。

これらの表現には、人それぞれの定義によって語弊が生まれたりします。本当の意味で「好き」や「やりたいこと」を仕事にするとき、人は真の意味で「クリエイティブ」になれると思っています。

次から次へと自分がやるべきことを見え、同時に課題も見えてくる。それに対し、どのようにすれば解決できるか、どの選択に対し覚悟を決め責任を追えばよいのか、が合わせて見えてくる。それをひたすら実行する。

それこそが仕事に「夢中」になっている状況だと思うのです。つまり、起業の大変さよりも「楽しさ」が上回るのです。

まとめ

空を眺める少女の画像

起業が苦しくなる人、楽しくなる人を分かつ大きな違いは、

「本当の意味での稼ぐ力があるか」
「夢中になれることで起業しているか」

の差だと言い切っても良いのではと私は思っています。

起業初期によく言われるアドバイスで、

「自分の強みやすぐにお金になるもの、求められるものを仕事にしなさい」

というものがあります。

またその真逆で、

「自分の好きなことややりたいことで起業しないと続かないよ」

というのもあります。

「自分らしく・楽しく・稼げる」ビジネスで起業をするのであれば、上記2つの両方のバランスが必要です。

「A or B」ではなく「A and B」という論理です。

どうせ起業するなら、苦しくても楽しめる起業ライフを送りたい。そう考えているのだとしたら、ぜひ「稼ぐ力」と「夢中になれる力」の両方が発揮できる分野で起業し、逃げ道が用意しつつも、そこから安易に逃げないことが大切です。

起業とはキラキラではなく泥臭いものではあるけれども、その先にある「喜び」があるからこそ続けられるもの。

あなたは、自分の起業をどのようなものにしたいですか?

今日の記事を読んでみて、どのように感じましたか?

ぜひ何かの参考にしていただければと思います。

ABOUT ME
ヒロさん
「美意識のある経営と、文化を生み出す起業術」をテーマに活動中。法人向けnoteオウンドメディア研究家。
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