コラム

アルファ世代を視野に入れた「文化と起業」

アルファ世代とミレニアル世代

1981年~1996年生まれの人たちは「ミレニアル世代」と呼ばれています。

いわゆるデジタルネイティブで、多様性に富み、「体験と共有」を消費する世代だとも言われています。

幼い時期からPCやケータイがそばにあり、LGBTへの理解が社会的に広まり、AirbnbやWeWork, Uber などに代表されるシェアリングエコノミーを目の当たりにしながら育ってきたことからも、「体験と共有」が消費の中心となったというのはうなづける話だと思います。

私もまさに1981年生まれで、ギリギリ「ミレニアル世代」に属しています。

そんな私たちによって育てられるのが、2010~2024年に生まれた「アルファ世代」と呼ばれる子どもたち。

いま子育て真っ最中の人からすれば、きっと高い関心ごとだと思います。


 

そんな中、私が日頃から意識をしている企業のひとつに、「株式会社和える(aeru)」さんがあります。

数あるサービスのうちのひとつ、「子ども×伝統事業」は、まさにこの「アルファ世代」に注目したもので、伝統産業をテクノロジーやデザインの力でアップデートさせながら伝統の文化を未来につなぐお仕事をされています。

参考:和える(aeru)京都で伺ったソーシャルインパクトのお話

 

これまで私は、なぜこれほどまでに「株式会社和える(aeru)」さんに惹かれるのかをうまく言語化できていませんでした。

しかし今回、これから自身の事業を続けていく上で、

「美意識のある経営と、文化を生み出す起業術(※1)」というテーマ、コンセプトに目を奪われ、そのコトバの中にある「何か」を言語化せずにはいられませんでした。

と同時にこれは、

個人が活躍する一億総クリエイター時代とともに登場した、

  • SNS起業(2014-2016)
  • フリーランス型起業(2017-2019)

のほか、

社会的にも広がったインスタグラマーやユーチューバー、インフルエンサービジネスなどの次に現れるであろう「新しい働き方」に深く通づる内容だと確信に至りました。

今日は2021年以降を見据えた、大崎流「文化を生み出す起業術」について僭越ながらお伝えさせていただこうと思います。

※1 美意識のある経営と、文化を生み出す起業術
……美意識のある経営を(UNLEASH)からの引用

ミレニアル世代が生み出す文化

ミレニアル世代の文化1981年~1996年生まれの「ミレニアル世代」は、理想がデフォルトでインストールされている、なんていう表現があります。

私たちの親世代が経験してきた「モノの消費」という理想によって、家や車などは所有していて当たり前、平和で比較的裕福な生活ができて当たり前、というイメージです。

そんな中、ミレニアル世代は別の表現では「ドラクエ世代」「ポケモン世代」と言われたりもしています(※2)。

ドラクエ&ポケモン世代の誕生

ポケモンというゲームは敵を倒すのではなく仲間にしていく物語のため、この世代の価値観としては「周囲を敵視しないで、一緒に遊ぶ」であり、「多様性・ダイバーシティを認める」「絶えず進化を図る」などが中心です。

「一人ひとりが進化し、個性を発揮すれば、誰もがヒーローになれる」という価値観はまさにそのまま現実の中で引き継がれ、いまの「一億総クリエイター時代」が形成されているともいえます。

また、同じ時期を生きる人たちの中には「ドラクエ世代」もいて、ここの価値観はポケモン世代と親和性が高いと考えられています。

コアの価値観は、ドラクエⅢのキャッチコピーである「そして伝説へ…」そのもので、「お金よりも伝説をつくること」に価値を置いているといいます。

1981年生まれ、ドラクエとともに育ってきた私にとって「お金より伝説」というのは、「そんなの当たり前っしょ!!」という感じです。笑

ドラクエ&ポケモン世代との分断

ちなみにそれよりも前の世代(1964~1980年)はウルトラマンや仮面ライダー、サーキットの狼の世代と言われ、その価値観は

  • 自分と異質なものを敵と見なす
  • 目的よりも気合と根性のプロセス重視
  • 環境のことは気にしない

と分析されています。

それよりもさらに前(1946~1964年)は、一般的にはベビーブーム世代と言われ、私生活よりも仕事を優先する熱心な働き手が多く、テレビが登場した時代に生まれたため、マスメディアからの影響を大きく受けていたりもするそうです。

その結果として、「あおり文句に弱い」「最先端の情報についていけず搾取されやすい」「広告をみてすぐに申し込んだりお問合せをしてしまう」などがあるように思えます。

強いタテ社会、上下関係の中で育ったこともあり、ピラミッド構造(ヒエラルキー)に飲み込まれやすい部分にも注意が必要です。

この世代はミレニアル世代の親たちに該当する年齢でもあるため、ここまででお話した「ドラクエ・ポケモン世代」の価値観や原体験にも強く関連していたりします。

(会社のために生きるなんてイヤだ、なんで女は男の言うことを聞くべきなの!?)

参考:経済レポート情報

※2 ドラクエ世代・ポケモン世代
……神田昌典著『インパクトカンパニー』より引用

ミレニアル世代の世界観と文化

ここまでを読めば、明らかに「ミレニアル世代」が働き手の中心になった現代が、これまでの時代とはまったく異なる世界観をもっていることを実感すると思います。

教養が高く、多様性に富み、活動的で、テクノロジーに精通した、社会意識の高い世代というのが「ミレニアル世代」の特徴です。

一方で、新しい時代を作る使命を持つがゆえに「パターナリズム(こうあるべき)」という支えが存在せず、それゆえの危うさもあると考えられています(※3)。

これまで敷かれてきたレールはもう存在しないので、「自己責任で・自分を強く持って・自分でぜんぶ決めてね」という社会からのメッセージに耐え切れなくなる、という意味合いです。

その一方で、

「体験と共有」を消費する文化という、これまでにまったくなかった概念を現在進行形で作りながら進化している世代でもある、ということです。

※3 パターナリズムが存在しない
……仲暁子著『ミレニアル起業家の新モノづくり論』より引用

アルファ世代に伝えたい文化

アルファ世代に伝えたい文化前述したとおり、アルファ世代というのは「ミレニアル世代」を親に持つ子どもたちを指します。該当するのは、2010~2024年生まれの子どもたちです。

私たちが親世代の文化(大手企業、マイホーム、新聞やテレビ)を否定して新たな文化を生み出しているように、アルファ世代の子どもたちもまた、私たちが作り上げてきたものを否定する「カウンターカルチャー」を作り上げる可能性は十分にあると思うのです。

つまり、「モノより体験」「所有より共有」、「敵は倒すのではなく仲間」「お金より伝説」というような文化の否定です。

そう考えると少し悲しい気もしますが、自分の親世代たちがより良く進化させた理想があるからこそ、そこにカウンターカルチャーが生まれ、より時代は進化する……

のであれば、私たちは私たちの世代ができることをやりきり、そして次の世代で生まれる「文化」を待つほかないのかもしれません。

だからこそ、

「ミレニアル世代」だけにしか生み出し得ない文化とは何か? をより深く追求することが大切になるのかもしれません。

その仮説にもとづき、

「美意識のある経営と、文化を生み出す起業術」についてさらに考察を深めたいと思います。

文化を生み出すための起業術

文化を生み出すための起業術ある意味で、ここからが本題になります。笑

ミレニアル世代のビジネステーマは「美意識のある経営と、文化を生み出す起業術」にあると踏んだ理由を解説しつつ、

より解像度高くみていくため

  1. 美意識のある経営
  2. 文化を定義するもの
  3. 文化を生み出す経営

というように分けて考えていきたいと思います。

美意識のある経営はUXにあり

「ミレニアル世代」より以前に作られてきた経営の価値観とは、売上・利益こそがすべて、という考え方にもとづいています。

そのため、お客さんがまだ右も左もわからない状態で高額商品を売りつけたり、有料のオプションに加入させて途中解約をなかなかさせかったり、などの構造があちらこちらで見られています。

そういったものは「美意識」に反します。

一方で、期待ローンや錯覚資産の悪用なども「美意識」とは程遠い存在です。

錯覚資産は「ふろむだ氏」が定義したもので、『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』という本の中で紹介されています。(期待ローンもほぼ同義)。

これらは悪用しなければとても有効な手段ですが(26歳ニート、というよりはGoogleを退職した26歳の方がすごく見える)、効果があるだけに注意が必要です。

現代は「商品クオリティは良くて当たり前」であったり、原価が限りなくゼロ円に近いようなものを、ブランド語りやストーリーによって付加価値を乗せて高値で売るような広義の「思想マーケティング」も時流なため、より気をつける必要があります。

そのためにも大切にしたいのが「UX(※4)」です。

※4 UX
……「ユーザー・エクスペリエンス」の略。体験。

ブランド語りやストーリーによって演出されたサービスは、それを超えるほどの「UX(体験)」を消費者に届ける必要があります。

当たり前なことのように聞こえますが、お値段以上もとい、期待以上の「UX(体験)」こそが美意識のある経営へと直結しているシンプルな法則になります。

文化とは「選択様式」である

辞書で「文化」という単語を調べると、複数の定義が書かれていることに気づきます。そのうちのひとつに、

「人間の生活様式の全体。人類がみずからの手で築き上げてきた有形・無形の成果の総体」

というものがあります。

有形無形を問わず、さまざまな形の様式があると思うのですが、ここでは

「選択様式の創出」を、新しい文化をつくることの定義にしたいと思います。

私たち「ミレニアル世代」は、これまで既存の枠組みにはなかった「新しい選択肢」を作り続け、次世代につないでいく使命があるように思われます。

そして「その新しい選択肢」は、自分の美学(※5)を追及する姿勢から誕生します。

※5 美学
……自分にとっての幸せを基準にした「快パターン」を積み上げた、自身に対しての唯一の指針であり、人を動かす力、思想に大きく関与する

文化は「美学追求」から生まれる

トライブとラベル、という表現をご存じでしょうか。

わかりやすく説明すると、「トライブ」というのは本が好きな人の集まりで、そこに対し「ラベル」は読書愛好家、というような言い方をします。

YouTube での発信によってお金を稼ぐ人たちが「トライブ」で、後からそこに対してYouTuberという「ラベル」が貼られる、という流れ。

自然発生的に生まれるのが「トライブ」で、そこにつける名称が「ラベル」、と考えれば理解がスムーズかもしれません。

「新しい選択様式」を作り続けるためには、最初にそこに「ラベル」はないのかもしれないけれど、その思想を伝え、共通概念を作り続けていくことで「トライブ」が作られていき、やがてラベルが生まれる、という順番です。

ではその「思想」はどこで生まれるのかというと、「美学」から生まれます。

自分にとっての幸せが何かを突き止め、その「快パターン」を追及する行為が「美学」。そこから「思想」が生まれ、「トライブ」が発生します。

“仕事のラグジュアリー化” という現代特有の表現があるように、かつては生きるための農業が、自分を満たし、インスタグラムで発信のための農業が家庭菜園などで見られるように、

好きを追及した先にある「仕事の贅沢志向」は、まさに美学を追及した先の「トライブ」の形成そのものに関与していると私は考えています。

作り、伝えたい文化「居場所」

私の「美学」は、ドラゴンクエストの中にあることを告白します。

なぜあのRPGストーリーに私はいつも心を打たれるのだろうと、もう何十年も考え続けてきましたが、ようやくそれを言葉に変えることができました。

美学というのは直感的に「いいな、素敵だな」というものを言語化したり、または「なんだかしっくりこない…」という違和感を言語化する中で、初めてその形が見えてきます。

では、私が「ドラゴンクエスト」の中に見ていた「快パターン」は何だったのかというと、『役割(※6)をもった小規模集団による“居場所”』だったんです。

※6 役割
……自身の「信念(Why)」と「強み(天才性)」の交わった状態を『役割』と定義する。好きという感覚は、本来の自分を取り戻すためのコンパスを意味している。

強みと好きのコラボ

「ドラゴンクエスト」の主人公たちは、まちがいなく自分たちの「役割」を明確に意識し、そのメンバーで構成されたパーティー(小規模集団)は、まさに彼ら彼女らの『居場所』でした。

(全シリーズそうですが、特にドラクエ11はとても秀逸!)

では、私たちが「この人いいな、会いたいな」と思う気持ち(好きの感覚)はどこから湧いてくるのかというと、「私が本来の自分を取り戻すための情報を持っている人は誰かな?」のセンサーが働くときにやってきます。

つまり逆に考えると、その人への興味を失うということは、自分が「本来の自分」へ戻るための情報を一通りその人から入手できた、という意味でもあるのです。

これは、「人は相手の発言や行為によって自分の快・不快に気づき、それによって自分が何を快パターンとしているのか? を発見する美学の旅である」という前提の考えに基づいています。

本来の自分とは、「自分の美学」が明快に自覚できている状態。

一方で強み(天才性)とは、誰もが生まれ持った天才性を存分に開花させ、それを他者貢献のために使っていくことで、自然とエコシステム(生態系)のような見事な循環を生み出すようにできている、という前提に立っている考えになります。

自分の強み(天才性)を無視し続けていると、そのパズルはいつまでも完成しません。

そのために私たちは、タテ展開とヨコ展開の強み(天才性)をそれぞれ見つける必要がある、と私は考えています。

タテ展開・ヨコ展開

ここでいう「タテ展開」は、男性性と呼ばれたり、現実化の力と呼ばれたりするもの。

「ヨコ展開」は、女性性と呼ばれたり、つながりを育む力と呼ばれたりしています。

これまでは家族の中で、夫が男性性を、妻が女性性を発揮することでバランスを取っていましたが、「個の時代」が到来したことにより、それぞれ個々で両方の力を発揮することが求められているのが、ミレニアル世代のある種の特徴でもあります。

組織の解体と居場所

リンダ・グラットン著の『WORK・SHIFT(ワークシフト)』によると、2025年はメガ企業とミニ起業家という区分に分かれ、それらの中間にあった中小企業は消えゆく存在になる、というような記述があることに気づきます。

これまでは「個の時代」というとギグ・エコノミーやマルチ・ポテンシャライトが取り上げられることが多かったのですが、私はそれはもうすでに凄いスピードで過ぎ去っていった過去の産物だと考えています。

これらをざっくり説明すると、一人ひとりが複数の肩書きや得意分野を持ち(マルチ・ポテンシャライト)、それを単発で受発注するようなプラットフォーム(ランサーズやクラウドワークスが日本だと有名)を使って賃金を稼ぐ方法が該当します。

でも、先ほどお伝えしたように、それはもう古いんじゃないかと。

それよりも、連続した専門性を築き、あらゆるコミュニティを渡り歩きながら、さまざま経験や働き方を繰り返すマルチステージ(※7)が登場すると、リング・グラットンが著書『LIFE SHIFT(ライフシフト)』の中で伝えているように、

おそらく今後は、そういった働き方がスムーズに行われるように従来の組織が解体され、ティール組織(※8)への移行が行われていくと私は考えています。

※7 マルチステージ
……会社員、起業家、人生の模索期、ポートフォリオワーカー、移行期、などをそれぞれに経験していく人生100年時代の働き方。従来は「教育→労働→引退」の一方通行だった。

 

※8 ティール組織
……フレデリック・ラルーが唱える新しい組織のスタイル。ホラクラシー組織という表現もほぼ同義。日本では「サイボウズ式(株)」が採用していることで有名。

美意識のある経営と、文化を生み出す起業術

美意識のある経営と、文化を生み出す起業術。美意識のある経営とは、「UX(体験)」価値があるサービスを提供する事業運営をいいます。

文化を生みだす起業とは、「美学を追及し、新たなトライブを作り、ティール組織のような新しい枠組みで生み出される事業」をいいます。

これこそが私の考える、

「美意識のある経営と、文化を生み出す起業術」なのです。

ミレニアル世代の親が育てる「アルファ世代」はもしかすると、これまでの「文化」に対して「カウンターカルチャー」をぶつけてくる可能性は十分にあります。

ですがそれも、確かな「文化」が確立されるからこそ成し得ること。

そのためにも「美学」を追及し、「思想」によってブランドやストーリーで人々が魅了され、サービスの利用による「UX(体験)」価値を高めるような事業を行い、一人ひとりに『居場所』を届けていく。

これが私の目指す起業像であり、ミレニアル世代の起業家が生み出していく「文化」なのではないかなと思っています。

そのためにも、

「美意識のある経営と、文化を生み出す起業」をすでに行っている起業家さんがより発展するサービスをお届けしていきたいですし、

「美意識のある経営と、文化を生み出す起業」ができるような次の起業家誕生に貢献できるような入口のサービスなども展開していきたいと考えています。

これが、私の事業の「コア」なのです。

オウンドメディア編集室(c)
『オウンドメディア編集室』は日本文化を再生し世界へ伝える突然ですが、まずはこちらのPDF資料をご覧ください。4枚程度のかんたんなものです↓ https://startup-and.com...
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大崎 博之
大崎 博之
ライター / メディアコンサルタント。1,000名以上の女性起業家を支援してきたコンサル実績を活かした記事執筆サービス『オウンドメディア編集室』を提供。メディアを通して思想を文化に変えるがテーマ。WEB発信が好きで、ブログ歴も14年以上に及ぶ。
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