「安い商品じゃないと売る自信がありません」。
もしあなたがそういった悩みを持っているとしたら…。今日の記事は、あなたの今後を左右するターニングポイントになるかもしれません。
なぜなら、どんなに高額な商品、高単価な商品であっても、するするとセールスが決まるようになるからです。いえ、語弊があってはいけませんね。
どんな商品でも売れる【自信】が身に付く。そんな記事になっています。
さっそく3つの秘訣をご紹介していきますね!
買わないお客の消費者心理とは?
自分がモノを買う時の立場になってぜひ考えてもらいたいのですが、あなたがなんとなく良いなと思った商品でも買わない時があると思います。それってどんな時ですか?
■予算オーバーしてる?
■今すぐ買うタイミングじゃない?
■期待通りのモノかどうか不安?
他にもまだまだあると思いますが、商品を買わない理由が、商品を買う理由よりも上回っていれば、当然それは購入には至りません。
売り手側の立場から見れば、セールスが失敗してしまう瞬間です。
消費者のタイプは4つに分かれる
多くの人が陥ってしまう落とし穴があります。
それは、お客様もきっと自分と同じように考えるはずだ、という思い込みによる失敗です。
野村総合研究所が発行している【なぜ、日本人は考えずにモノを買いたいのか?】という本の中で4つの消費者タイプが紹介されていますので、そちらを参考に解説していこうと思います。
プレミアム消費タイプの人
このタイプ人たちは、自分が本当に気に入ったものであれば高いお金を出すという考えを持っています。その背景には、すでに経済的な余裕があり、しかも情報を見極める能力が高いという特徴もあります。
このタイプの方には、その人が本当に望むモノを付加価値を付けてオーダーメイドカスタムすることで、高額な商品でも買っていただけるようなセールスが必要です。
重要なのは、感情的な部分で「買いたい」と心から思ってもらうことです。
徹底探索商品タイプの人
こちらもプレミアム消費型の人と同様に「情報を見極める力」、いわゆる情報リテラリーが高い人たちです。ただし1点違うのは、経済的な余裕がそこまでないということです。
冒頭に挙げた「買わない理由」を多くあげるのもこのタイプで、類似商品の比較や、安全性、期待通りの価値があるか、買うべきタイミングは今がベストかどうか、徹底して調べ上げます。
このタイプの方には、感情的に「買いたい」と思ってもらうよりも、論理的にロジックで「買うべき理由」を伝える方が効果的です。そこが腑に落ちれば「高額商品」にも手を伸ばすことでしょう。
利便性消費タイプの人
このタイプの方々の特徴は、経済的に余裕がある一方で、時間に余裕がない人です。
もしくは、こだわりがあまり無いため、一般的な評価が高いと思えば価格を気にせずに購入します。
共通しているのは「良いものを手早く買いたい」というニーズがあるということです。情報収集をするような時間もないので、ランキングで1位のものや、口コミで評判のものをすぐ買ってしまう傾向もあります。
情報を見極める力がやや弱いところもあるので「高かろう悪かろう」という商品でも、SNS上でなんとなく良さそうと思えば買ってしまう危険性もあります。
そのため売り手側は、後々のクレームにならぬよう「この人には売るべきかどうか」をよく見極める必要があります。
安さ納得商品タイプの人
「安かろう悪かろう」という商品は今の日本からはほとんど消え、100円均一の商品でも高品質なものが増えてきました。
このタイプの人は、安くて良いものを求める傾向にあり、自分のこだわり等には重きを置いていません。
ここで大事な見極めが一つあります。「安ければ何でもいい」という人と「お買い得なら何でもいい」というちょっとしたニュアンスの違いを持っている方々がいるということです。
本当の本当に「安い」という部分に価値観がある場合、残念ながらこのタイプの方にだけは高額商品は売れないかもしれません。
ですが、「お買い得」という視点であれば可能性はまだ残っているかなと思います。
4タイプの消費者タイプをどう見極める?
いちばん簡単な見分け方は、これまでの購入履歴を聞くことです。
日常の買い物の仕方にも当然これらのタイプに基づく価値観は発揮されていますので、そこを踏まえてどのような消費行動を取っているかを、アンケートや聞き取りによって見極めることができます。
もうひとつ注目すると良いのは、相手の「質問内容」に焦点を当てることです。
こだわりを求めるような質問「この〇〇の素材は何?」、品質を求める質問「これまでの実績は?」、自分の未来に興味がある人の質問「これを買ったら私はどうなれますか?」など。
相手の求める質問内容からもタイプの見極めができるかなと思います。
高額商品でも売れる3つの秘訣
ここまでにご紹介した4つの消費者タイプを念頭に入れ、相手に合わせたセールストークをする必要があります。
特に1つ目の秘訣は相手の求めるニーズに応える上でもっとも重要な要素になってきます。
秘訣① 商品力の高さ(切り口)
お客様にとっての「良い商品」というのは、自分のニーズを満たすかそれ以上の感動がある場合に「良い商品」という位置づけになります。
もしあなたが国産車ディーラーの営業マンだったとして、次に羅列するお客様の要望から、どのような切り口で商品を説明すると買い手のお客様は興味を持つと思いますか?
■この車は最大で何万キロまで走れますか?
■この車は何人までが快適に乗れますか?
■この車の他の色やデザインはありますか?
■この車の排気量は何cc あるんですか?
■この車の燃費ってどんなもんですか?
上記のように、質問内容によってお客様の求めるニーズが変わってくることが分かると思います。
耐久性? 車内空間の快適さ? 乗り心地? 周りからどう見られるかの評価? 加速性や機能性を重視? 経済的かどうかが大事?
お客様の求める価値を、競合するライバルよりも高い基準で提供できれば、おのずとその商品はお客様にとっての「良い商品」ということになります。
間違っても「あなた(売り手)にとっての良い商品」を重要視しないことです。
秘訣② リスクリバーサル
聞き慣れないカタカナ用語ですが、要はこれは「品質保証」を表す言葉です。お客様が感じるリスクをあなたが先に肩代わりしましょう、という考え方です。
最近では価格も安くなってきましたが、パソコンというのは比較的高価な買い物です。もし新しく買ったパソコンが1ヶ月でいきなり壊れるかもしれないと思ったら、ちょっと買うのに抵抗がありますよね?
でも、どんな理由でも1ヶ月以内であれば新品と取り替えます、データのバックアップもご安心ください、というようなことが保障されていれば購入に対してのリスクはかなり減ると思います。
これが1ヶ月保障ではなく、5年保障、10年保障、永久保証なら、尚更魅力的ですね。
最近では高額のセミナーや経営塾でも「成果が出なければ全額返金保証」というものも増えてきました。
秘訣③ お金のメンタルブロック
最後はちょっと毛色が変わって、セールスをする時の心の在り方を表します。
商品を売ることができない、お金を受け取ることができない、価格が上がると売る自信がなくなる…。
これらはすべて「お金のメンタルブロック(心理抵抗・ブレーキ)」がある、という表現をしたりします。
世の中には様々なブロック解除の専門家や、ブレーキ外しの専門家がいますが、一番かんたんなのは小さな成功体験を積んでいくことです。
1万円で売る自信がなければ1000円で売ってみる。そのうち「この値段じゃサービス内容と見合っていない!」と自分でも価格が安すぎるように感じてきたのであればブロックが外れた証拠です。
もしくは、一度「えいやー!」と覚悟を決めて、セールスをしてみることです。
お客様に不要なものを高く売りつける行為は最悪ですが、お客様が欲しいと言っていて、それに見合うだけの商品が手元にあり、品質保証などもしっかりしているのに、自分が勝手に「売ったら申し訳ない…。お金なんていただけない」と感じているだけだとしたら…。
「えいやー!」と売るのも一つです。一度体験すれば、それまでにあったブロックやブレーキは、キレイに消えてなくなります。思い込みのオバケって怖いですね。
まとめ
最後は「お金とセールスのメンタルブロック」で締めましたが、ここに至るまでには
■消費者タイプの理解
■商品力の高さ
■リスクリバーサル
という過程があってこそのメンタルブロック解除です。
「価格設定こそが経営である」と言われるぐらい値付けというものは難しい部分ではありますが、しっかりとお客様のことが見えていれば、そして長期的に自分の事業のことも踏まえれば、自然と必要な単価は決まってきます。
一番良くないのは「ボランティア事業」「慈善事業」のようになってしまい、あなたの商品を望む人たちがいるにもかかわらず、あなたのビジネスが廃業してしまうということです。
ぜひ、お客様にも自分にもやさしい経営をしていってください。その一つとして「セールス力」は大切な土台です。