養成講座で学んだ技術や、協会などの資格を活かして起業を考える女性は多くいます。
ですがその大多数が、満足のいく起業形態にまで持っていけていません。
「資格を活かして起業しよう!」というフレーズはよく耳にしますが、実際に起業できましたという声は少ないのです。
今日はその原因を解明しながら、具体的な解決策をお伝えします。
資格を活かした起業が難しい理由
大きな原因は2つあると考えています。
ひとつはビジネスモデルとしての構造の問題。そしてもうひとつが、ニーズの問題です。
これらを紐解いて考えると、なぜ資格を活かした起業が難しいのか、よく分かってくると思います。
そもそも稼げない仕組み?
これはベビーマッサージの資格が典型的です。
多くの資格保持者は、「養成講座」を卒業していると思います。つまり、「養成講座」を売る人がいたから、あなたは購入し、学び、資格を手にすることができました。
では、なぜ「養成講座」があるのでしょうか?
素晴らしいサービスを世に広げるため?
確かにそれもあります。ですがそれ以上に、ベビーマッサージだけでは稼げない、食べていけないから「養成講座」を売る必要が出てくるのです。
ここで覚えておいて欲しいのは、協会の上の立場の人間が「養成講座」に頼って収益を上げている資格ビジネスは、その構造上、決して儲けることができません。
そういった資格ビジネスで起業を考えると苦戦するのはそのためです。
そもそもニーズが弱い?
「資格を使ってビジネスをしよう!」
聞こえはいいですが、ではそのビジネスでいくら稼げる可能性があるのかまでは知らされていません。
そして残念なことに、多くの資格を活かした商品は、売れません。
その理由は明白で、「ニーズがない」もしくは「ニーズが弱い」ためです。
OATHの法則を知っていればすぐにご理解いただけると思います。
OATHの法則とは?
O (Oblivious)・・・無知
A (Apathetic)・・・無関心
T (Thinking)・・・考えている
H (Hurting)・・・困っている
「無知」というのは、問題に気がついていない人です。
めっちゃ太っているけど、それが何か問題ですか??という感じ。
「無関心」は、確かに太っているのは健康上よくないのは知っているけど、気にしていないって状態。
「考えている」は、問題を解決したいのでその方法論を探しています。
「困っている」は、今すぐに解決したくて悩んでいる緊急度の高い人です。
資格起業の多くは、この「無知」と「無関心」にアプローチするような商品やサービスになりがちなのです。
そして、どんなにその重要性を伝えたところで、高いお金を出してまで何がなんでも解決したい、という部分にまで至らないものごとであることが多いのです。
「良い商品なのは分かるけど、お金を出してまではいらないかな」
という答えが返ってくるのがせいぜいです。
そもそも売るのが難しい。売れたとしても低単価。そしてかなりの確率でリピートはゼロ、です。
起業の成功確率はこう高める!
代表的な方法であり、非常に効果的な方法があります。
それが、「引き算の戦略」と「商品サービスの加工」です。
具体的にお伝えしていきますね!
引き算戦略とは何か?
ざっくり説明すると、商品やサービスに何かを付け足すのではなく、むしろ省きなさい、ということです。
例えばLINEというサービスは、インターネットを使ったコミュニケーションのもっともシンプルな形でリリースされました。
そのため、年配の方でも使いこなすことができます。
デザートなどに砂糖などの添加物を加えおいしくし、見た目もハデにしていく。足し算です。
その真逆で考えると、食材本来の甘さにこだわった、添加物ゼロの低カロリーデザート、などがあります。
あとはよく言われる例えとして「経営コンサルタント」があります。
あまりに守備範囲が広い肩書きなので、具体的に何をしてくれるのか分からない、という例です。
そして資格を活かした商品やサービスというのも、どうしても「ぼや~っ」としてしまいがちなのです。
たとえばウォーキングの資格を取ったとしたら、その効能は「美しさ」「健康」「運動能力の向上」などメリットがいくつかありますが、それを全部出せば出すほどぼんやりします。
色々なことができるのは分かる。
だけど「ぼや‘~っ」とすればするほど誰の心にも響きません。
もしあなたが長期出張で海外に行くことが決まった際に、5教科に精通している学習塾の先生か、それとも英語に特化した専門家か、で考えたときに、おそらく英語の専門家を選ぶと思います。
ブログが書けなくて困っていたら、経営コンサルタントではなく、ブログコンサルタントを選ぶと思います。
これが「引き算戦略」です。
商品サービスの加工とは?
「引き算戦略」の続きです。
実は、単純に引き算をすればいいというわけではないのです。
そもそも何を引き算するのかが大事ですし、それ以上に、引き算したそれらをどう組み合わせるかが重要です。
資格を手にして「何かしらの漠然としたこと」を伝えられるようになったあなたは、その商品サービスからいくつかを引き算する必要があります。
代表的な引き算の項目は、以下の4つです。
- 顧客(ターゲット)
- メリット
- ベネフィット
- メソッド
お客様は誰でどんな悩みに応えるのか?
お客様が手にするメリットは何で、そのメリットが手に入るとどうなれるのか?
そしてそれを実行するメソッドはシンプルで使いやすいか?
これらの問いに応えることができることが重要です。
たとえば、服を買いに行く時間がなく、だけど毎日の出社のためにファッションには気を遣う必要がある人に対し、インターネットで注文すればプロのスタイリストが選んだ服が届く。
某企業のサービスですが、お客様の悩みも、メリットも、得られる未来も、そして使い勝手も便利です。
繰り返しますが、
- 顧客(ターゲット)
- メリット
- ベネフィット
- メソッド
この4分野をそれぞれ引き算し、ひとつのコンセプトでパッケージングすれば、「商品サービスの加工」の成功です。
漠然とぼや~っとした商品から、キラリと光り輝く商品の完成です!
その結果として、OATHの法則でいうところの、
「考えている」
「困っている」
というお客様の層にアプローチできれば、収益性が十分に見込めるということです。
起業の山は険しいだけではない
集客の悩みを持つ個人起業家の方は多いと思います。
そして特に、資格を活かした商品で起業をされた方は、「集客が難しく」「単価も安く」「リピートもしない」という3重苦に悩まされているという方も多いでしょう。
ですが、その根本原因は「商品コンセプトがぼんやりしている」というだけだったりします。
意外にも多くの人が、
「起業支援すれば集客もできて、単価も上がるんですよね?」
と誤解しています。
もしそれが本当だったら、結果にコミットするダイエットプログラムや住宅販売、車販売の会社が高単価をもらえている理由が説明できません。
だって、それらは起業支援じゃありませんから。
もっとも大切なのは、お客様の「感情」が大きく動くかどうかだけです。
そして、人生が一変するほどの劇的な商品があれば、人の「感情」は動く確率が高まります。
一週間で10kgやせる方法とか、たった3ヵ月で東大に受かる勉強法とか、聞き流すだけで話せる英会話とか、とか。
「感情」が動くから買うんですよね。人生が変わるかもしれない期待があるから買うんですよね。
それが集客や販売の本質です。
まとめ
「資格を活かして起業がしたい」。
そのように口にする方の多くは、顧客視点を見失っています。
自分がこの資格を取ったから活かしたいと考えるだけだから起業につなげることができなくなってしまうのです。
そうではなく、お客様のどんな問題を解決するのかに集中することが大切です。
そこで大事なのが「引き算戦略」であり、ターゲット、メリット、ベネフィット、メソッドの絞り込み、そしてそれらをまとめて一つのコンセプトにまとめるパッケージ力です。
特に、お客様が誰なのかが明確になればなるほど、あなたの商品はキラリと光り輝きます。
今日の内容は非常に重要なことが書かれていますので、何度も読み返してくださいね!
あなたの起業の成功をお祈りしております。