SEO対策はもう古い? 女性誌『VERY』のようなメディアを作ろう!
ある程度、無料ブログでの集客を続けていると、
- 広告を使いましょう!
- SEO対策しましょう!
という次の提案をされることも多いと思いますし、ご自身でもそのように感じることは多いと思います。
どちらも有効ですし、実際に私もどちらの施策も集客の際には取り入れています。
特にSEO対策は少し今期は入りますが、無料ブログのように頻繁な更新をすることなく、放置しておいてもメルマガのリストが取れたり、お問合せがあったりします。
中長期対策として、やっておいて損ということはほとんどありません(時間的、人的リソースの問題はありますが)。
ただし!
SEO対策ブログ、最大の欠点はなんといっても、「つまらない」「顔が見えない」ということです。
- アメブロ集客をやってはいけない3つの理由
- お金の稼ぎ方 副業の方法 43選
- Amazon ポイントの取り扱い 13のコツ
という、似たような、それでいて信用性があるのかないのかわからないような、そんな記事ばかりになりがちです。
集客の自動化…、という側面は確かにありますが、あなたのファンになるということはほとんどありません。
どちらかというと、その手法やハウツー、情報に引き寄せられているだけのつまらない客層になりがちです(それで良ければ別にいいのですが)。そこで提案したいのが「オウンドメディア」という考え方です。
たとえばこういう感じです↓
オウンドメディアって、Web雑誌です。
女性誌の『VERY』みたいに、それ自体がブランドになるような、そういう企画によって作り込まれたウェブサイトを「オウンドメディア」と言います。
個人を立ててブランディングすると、芸能人みたいなキャラクタービジネスのようになってきてしまいます。
そこでオウンドメディアを立ち上げ、あなたではなく、Webマガジンをブランド化して、そこを起点にビジネスを展開します。
こう書けば、なんとなくブログとオウンドメディアの違いっていうのが見えてくるでしょうか。
ただ、見た目だけおしゃれでも意味がありません。ちゃんとプロモーションやビジネスにつなげられる仕掛けが必要であり、企画や良質なコンテンツが必要です。
オウンドメディアオーナーになり、ブランドを作る方法
ブログというのはどちらかというと、個人のパーソナリティを全面に打ち出すイメージがあると思います。
仮に「お役立ち記事」と呼ばれるハウツー記事を載せたとしても、あくまで個人の知識と経験をベースに考察された記事になると思います。
これは、お客さんが「自分」のファンになってくれるための良い方法です。
一方で事業によっては、「自分のファンになってもらう必要がない」というケースもあると思います。
「私」のファンではなくて「事業や商品」のファンになってほしい。そういったケースです。
オウンドメディア・オーナーになるということは、あなたのオウンドメディアのファンを増やすということを意味しています。
これまで起業サポートの分野で1,000名以上に対してコンサルティングをしてきた経験から確かなことは、
- 名前や顔をWebに晒したくない
- 実名&顔出しは別に構わないけど、自分のファンになってほしくない
というニーズや要望があるということ。
特に事業を将来的に大きくしたり、仕組み化したりを考える場合、いつまでも個人名(個人ブランド)がついてまわることにデメリットを感じる方も多いようです。
名前で売っている女性の事業家さんを例に出すと、たとえばお片付けの「こんまり」さんがいます。モテクリエイターの「ゆうこす」とかもそうですよね。
事業名と個人名の中間ぐらいで最初に起業した方でいうと、キッズラインの「経沢香保子」さんがいます。今ではどちらかというと、事業名の方でブランドがしっかり作られていますよね。
これが最初から事業メインだと、それこそ女性誌VERY(光文社)初の女性編集長、「今尾朝子」さんになるかなと思います。
雑誌の「VERY」はわかるけれど、今尾朝子さんは知らないという人は多いのではないかと思います。
ということでまとめますと、自分のファンではなく、事業や商品のファンを増やしたい。
そのように考えている方で、主にWeb集客(デジタルマーケティング)の分野でお客さんを集めながらブランドを作っていきたい方にとって、
「オウンドメディア・オーナー」
になるということは、非常に大きなメリットがあるのではということです。
その際に当然ですが、オウンドメディアの中身である「コンテンツ」の質が問われることになります。
コミュニティメディアとして、オウンドメディアを活用していく方法
まずコミュニティメディアというのはどういうことなのかというと、たとえばオンラインサロンなどを運用しているコミュニティオーナーさんのケースが考えられます。
サロン内部でおこなわれるイベントやセミナー、勉強会などがあると思うのですが、その様子を発信するのが「コミュニティメディア」と呼ばれるものです。
アプリなどを開発して提供している企業などでも、アプリを使った活用事例や、実際にそのアプリを使ったイベントの様子を伝えるようなコミュニティメディアもあります。
メディアを通して、人が集まる。シンプルにいうと、そういうことです。
「ほぼ日」の手帳などは、使っている人たちによるコミュニティが自然と形成されていますよね。
これを個人事業主や小さな会社の社長がおこなう場合には、どうしたらいいでしょう?
ひとつの答えは、やはりわかりやすいのは「オンラインサロン的な活用」かと思います。
メディア内の記事は無料で読める、イベントなどにも気軽に参加できる。そのイベントの様子などが参加者にレポートされることで認知も広がる。
その上で、マネタイズしていく。視点は4つ。
- ECサイトなどでオンライン販売
- メルマガなどでのリード獲得
- 広告・アフィリエイト収入
- 記事コンテンツの有料化
記事コンテンツの有料化などについてはすでに「note」などの媒体があるのでそちらを活用すると良さそうです。
広告やアフィリ、掲載収入も、相当のPV数が見込めないとあまり意味はありません。
そうなると、
- ECサイトなどでオンライン販売
- メルマガなどでのリード獲得
が必然的に残ります。
オンラインサロン的な活動とは、コミュニティメディア内の人たちでプロデュースした手帳やカレンダーなどを作ってブランド化したりする方法。
それをECサイトなどで売ってもいいですし、メルマガ経由で販売しても良いです。
無形サービスの方であれば、動画コンテンツの販売などはスタンダード。SNSやオウンドメディアは、プレゼンス(Web上の存在感)を高めることに長けています。
今日は4つほどのマネタイズの切り口を紹介させていただきましたが、オウンドメディアを始めるのであれば中長期になるとはいえ、マネタイズもセットで考えていく必要があります。
オウンドメディアのスモールゴールは何か?
SEO対策をするにしても、効果が見え始めるのは3ヶ月~半年。
ブランディング目的の場合や、認知活動に主軸を置いた場合にはいつまでも売上に反映しているかどうかちょっとわかりにくいのがオウンドメディアの特徴でもあります。
だからこそ、オウンドメディアならではの小さなゴール設定、「スモールステップ」での達成目標が大切になってきます。
私のお勧めは、3ヶ月ごとのプロモーション戦略にうまく乗せていく方法です。プロダクトローンチと呼ばれる手法を例に取ってみるとわかりやすいです。
まずは企画を立てる。この切り口なら売れるよね、っていう商品企画を立てます。プロダクトローンチですと、その企画やテーマに合わせて5~6本の動画を作ります。
だいたいこれで、数千万円から数億円の売上を短い期間(1~2ヶ月間)で立てたりします。
動画をみるためにはメルマガやLINEなどへの登録が必要になるので、その登録LPを広告で流したり、あとはお金を払ってリストホルダーの人たちに紹介したりしてもらうわけですよね、そのLPを。
これで数千規模のメルマガリストやLINE ID が手に入るという寸法。これと似たようなことを、動画ではなく、オウンドメディアで行う。そんなイメージです。
その時に、だいたい3ヶ月で何かしらの成果が出るような「スモールゴール」を設定していきます。
私がかかわったお客さんのひとつの事例としては、
- オウンドメディア×出版企画書
- オウンドメディア×PR
- オウンドメディア×セールス
などを絡めていくことで、3ヶ月~6ヶ月という期間の中で、出版が決まり、複数のマスメディアから取材を受け、高額商品の販売がバシバシ決まり、法人取引につながるコネクションも!
という流れを作った方もいらっしゃいます。
この流れのすべての源流にあるのが「コンテンツ力(企画力)」です。
マネタイズまでの動線を短くする、オウンドメディアの活用法
個人事業主や小さな会社の社長にとってマネタイズまでの距離は死活問題。
オウンドメディアの一般的な認知は、
- 時間がかかる
- 成果が出るかもわからない
- 成果指標が立てにくい
などのマイナス面がよく挙げられます。
これでは個人でビジネスをする方にとって、資金的な体力のない小さな会社にとっては導入不安があります。
やりたくても、やれない、という現象ですね。
ここで、これまでに私が一緒にお仕事をさせてもらってきた方々とのやりとりから見えてきた3つのパターンを紹介します。
1.長い目で運用する
ゼロからのスタートであったり、とにかくていねいに認知の活動を進める必要がある場合です。
通常は会社員などの給料面での確保を前提にした状態で、ていねいに進めます。
すでに起業してしまっていて急務の方はもしかすると別のアプローチが必要になるかもしれません。
2.フリーランス活動を平行させる
イベントやセミナーなどに人を集めて集客しなくては売上が立たない講師などの働き方ではなく、フリーランスとして中長期にわたり契約していただけるような働き方です。
それを平行させることで、メディアの運用にも経済的な余裕を作ることができます。
下請け仕事にならないような受注の仕方なども私からは提案しています。
3.見込客に対して切り口を変える
これまでのサービス提供の切り口を少し変えることで、売上の幅を広げることができます。
アンゾフの成長マトリクスなどを活用して、市場と商品の掛け合いをみます。
商品は同じでも見せ方を変えれば売れるようになるという例はいくらでもありますよね。
ただの缶詰ではなく、「お酒のおつまみ」として提案することで爆発的なヒットした例は皆さんご存知ですね。
見込客リストに対し、新しい切り口を、オウンドメディアで魅せていく!
従来はこの方法を、ステップメールやプロダクトローンチなどの方法で実践していた方もいらっしゃるかもしれません。
この方法であれば、マネタイズまでの動線も距離もかなり短くできます。
しかも、メディア内の記事を資産として積み上げていくこともできますし、SEO対策用に調整すれば検索などにもひっかかるようになります。
なによりも、ステップメールやプロダクトローンチのように見込み客を囲い込むやり方ではないので、SNSを使っている生活者からも見栄えがよく受け入れてもらいやすい。
しかも口コミなどで広い層に対し、認知してもらえるようなスケールメリットをもたせることもできます。
あなたがかかわっているお客様や、あなたのSNSをフォローしたり、ブログやYouTube を見てくれている方々に対し、
「何か新しい提案はできないだろうか?」
「その提案を、オウンドメディアを通して提案することはできないだろうか?」
ぜひそのように考えてみてください。
オウンドメディアの効果を2~10倍、それ以上に高める方法
ここでのポイントは、
- シナジー(相乗効果)
- レバレッジ(テコの原理)
です。
まずシナジーについてですが、たとえばSEO対策されている記事に関連した動画コンテンツを埋め込むと単純に記事を読みだけの時間よりも動画をみる時間も換算させるため、記事の滞在時間が伸びます。
そうするとGoogle は「ユーザーが長く滞在している記事だからきっと良質なものにちがいない」というように判断したりします。
記事だけ、動画だけ、よりもより相乗効果が発揮される事例です。
インフルエンサーに取材した記事を、さらにPR TIMES のような外部メディアにも出すことで、より多くのPVを稼ぐことができることも期待できます。
レバレッジというのは、いわゆる「テコの原理」の効果で、ちょっとの力で大きな力を発揮するような取り組みを指します。
オウンドメディアの使い方としては、「ログミー Biz」さんが参考になります。
セミナーやイベントの内容をそのまま編集することなく「ログ(記録)」しているメディアなのですが、セミナーを開催して終了ではなく、
このように記事化することで次回のPRに使えるほか、「ログミー」さんを知らない人が検索やSNSで見つけるキッカケも増えていきます。
こういった、1つのアクションで複数の使い方をすることを「メディアのマルチユース」と言ったりします。
このシナジーとレバレッジをうまく活用するノウハウとして、株式会社LITA(売上拡大のビジネスパートナー)さんでは、次のような展開を提示しています。
ひとつの行動が次々とシナジーを生み、どんどんレバレッジがかかる好例です。オウンドメディアも、ただ記事を書けばよいわけではありません。
どうすれば、一粒で二度おいしくなるか? どうすれば、ひとつの記事が広範囲に拡散され、そこから次の展開を生みだすのか?
とにかくそこを、ていねいに考えていく必要があります。
Google検索、SEO対策だけが「オウンドメディア」ではない
特に企業でのリード獲得目的の場合、メルマガなどのリスト獲得をメインとしたオウンドメディア対策がされます。
これは個人であっても同じで、こちらはブロガーさんたちが月間PVが10万に達しましたとか、アフィリエイト収入が10万円超えましたとか
そういう報告をしていますが、たいていは、Google の検索対策、いわゆるSEO対策を自身のブログでおこなっているケースがほとんどです。
SEO対策をするとSNSなどを毎日がんばらなくても、完全に放置のサイトからも自動的にメルマガ登録やアフィリ収入があるので、魅力的といえば魅力的です。
でも……!
飽きるんですよね、SEO対策をしていくメディアって。作っている人も、読んでいる人も。
情報の飽和時代に、どれも似たようなコンテンツばかりのオウンドメディアなんてほとんど「無い」も同然です。
認知されていかないばかりでなく、せっかくのファンも離れていってしまいます。
だからこそ今大切なのは、SNSでもシェアされるオウンドメディアだったりします。
たとえば本質的部分をみれば、YouTube の動画制作はオウンドメディアそのものです。ある程度の検索対策であったり、サムネイル操作で関連動画の表示を意図的に行うであったり。
そういったテクニックこそあれど、その根本には、「おもしろい!」があります。
ただの日記もつまらないし、お役立ち記事ばかりでもつまらない。企画段階からして面白いもの、コンテンツが際立っているオウンドメディア。
そういったものが、これからはますます重要になってきます。
下記にさまざまなオウンドメディアのパターンをご紹介します。
成功事例① コンテンツSEO
成功事例② SNS
成功事例③ 採用
成功事例④ ブランディング
オウンドメディアの概念がよくわからない場合は、「オウンドメディア=ブログ」と、ひとまず捉えてもらってもまずは大丈夫です。
いずれにしても大切なのは、その中身であるコンテンツです。
「ホームページ+ブログ」の限界
個人事業主のネット集客といえば、「SNS × ブログ」の形がこれまでのスタンダードでした。
そこに加えて「SNS × ブログ × メルマガ(LINE)」でネット集客は完成を見せたように思えましたが、時代の流れはそれを許していません…。
ブログ…、というのはあくまで個人の考えや知見、これまでの経験やノウハウなどの公開の場でしかなく、多少のイベントレポートやお客様の感想だけでは埋もれてしまいがちです。
そこで登場するのが、「オウンドメディア」という発想です。
これまでのブログと何がちがうのかというと、そこに「企画」があるかないか、という差です。
テレビ局のお仕事がわかりやすいかなと思いますが、取材や番組の制作を通して、フジテレビであればフジテレビらしさを、NHKであればNHKらしさを出しますよね。
そこで紹介したいのが、Web担当者Forumさんの、こちらの記事です。
■メディアの方向性に共感してくれる人とつながり、一体となることが大切
■読者向けにオフ会や勉強会を開催
■PVやUUだけでは測れない「コミュニティ」を形成
■オウンドメディアを支えるインフラとなるコミュニティを確立
■他メディアと合同なら集客や運営の負担は半分
■人気のインフルエンサーとイベントを開催すると、メディアの認知度を上げて新規読者の獲得を期待
■「メディア+イベント」の合わせ技で、新しい企業やブランドとタイアップ
「リアルイベントで効果倍増!オウンドメディアとオフライン施策を組み合わせるポイントとは?」
今回はその例のひとつとして、メディアを「コミュニティ」としてとらえるという視点から活用例を紹介しています。
少し抽出したキーワードが多めですが、上記で箇条書きをしたものを読めば「企画」として狙っている意図は伝わるのではないでしょうか?
面白い企画をベースに運用する記事コンテンツというのは、「個人のブログ」とはまったく異なる魅力があり、それこそが「オウンドメディア」なのです。
ワードプレスを使って、「ホームページ + ブログ」という形でネット集客を始める人もいらっしゃると思いますが、
ぜひそこへ「企画」の視点を取り入れ、ブログではなく、オウンドメディアという形で認知拡大を狙ってみることも検討してみてはいかがでしょうか。
個人の力が及ぶ枠を超えた、新しい集客経路の活路が見いだせる可能性が高まるためです。
これからは、YouTube にしろ、Instagram にしろ、「企画」が集客の上で大切になる時代になりました。
ぜひあなたのブログを「オウンドメディア化」することで、時代に合わせた集客法を展開してみてください。
企業が「無料ブログ」を使わない理由
なぜ企業は「無料ブログ」を使わないのか。一見して当たり前すぎるような問いですが、でもよく考えてみてください。
「無料ブログ」は使わないですが、「無料のSNS」はどこの企業も使います。フェイスブック、ツイッター、インスタグラム、そしてユーチューブ。
この理由として、ひとつには商用利用の有無であったり、拡散性の有無であったりがあるかなと考えています。
そんな中で企業が「無料ブログ」を使わない決定的な要因は、「ブランディング」であることに間違いはないでしょう。
デザイン的な部分であったり広告の挿入であったり。作成したコンテンツの利用権が渡ってしまうというリスクもあります。
SNSのプラットフォームを自社開発するのとはちがい、ブログというのは費用をたいしてかけずに自社での独自運用ができるという特徴があります。
それにもかかわらず、多くのリスクを孕みながらも「無料ブログ」を運用する理由はほとんどないわけです。
(最近では、note をオウンドメディアとして活用する企業の事例も出てきていますので多少の例外はあります)
そう考えると、あなたの事業規模や目指す成果によってはいつまでも「無料ブログ」に依存することは、将来のブランド形成においてマイナスになる可能性があることを覚えておいてください。
特に、法人化したビジネスや、非営利法人、社団法人、財団法人という一定の規模感をイメージさせる場合は「無料ブログ」であることのデメリットのほうが大きくなる場合があります。
これは「個人のブランディング」という側面からも同じことが言えます。
もしも法人契約などを中心に進めていく計画がある場合や、PRなどによってマスメディアに対して認知活動を展開していくのであれば、
「ブログをどこで運用しているか?」
というのは、思いのほか見られるところです。
事業の初期段階では拡散の面で優位性の高い「無料ブログ」ですが、目指す規模感によってはオウンドメディアの運用も合わせて展開するのが得策です。
企業では多くの成功事例が共有されているオウンドメディアの運用ですが、個人事業主レベルではまだまだ認知の段階からして知られていないのが「オウンドメディア」です。
あなたの今のビジネスを、リブランディングしていく上で非常に有効な方法です。検討してみる価値はあると思います。
記事を書きためるだけが目的じゃない
SEO対策を意識してワードプレスの運用を始める人にとって「記事の量産」を意識する人は多いと思います。
なぜなら、Google の検索で見つけてもらえる良質な記事の量産が目的に当然なるから。でも、、ここに落とし穴が。
個人事業主やフリーランスはもちろんのこと、売上規模が10億円前後ぐらいの会社であってもとにかく目の前の利益を追及しないことには会社経営そのものが危うい…という緊張感があるものです。
そう考えると、SEO対策だけを目標にして「オウンドメディア運用」をするのはどうしても中長期戦略になりますし、必ず結果が出るというものでもない。。
(最近はアルゴリズムの変化も激しいですしね)
ということは、記事をかきためることを目的にしたオウンドメディアの育成プロジェクトは、どうしてもリスクがあるわけです。
そこでお勧めしたいのは、売上アップ戦略ありきの、マルチユースとしての記事制作
です。こういうプロモーションを展開してマネタイズの仕組みを動かせば、当然売上は立つよね、というのをまず用意します。
その一歩目として、例えばインフルエンサーとの対談イベントがあるかもしれないですし、マーケティングリサーチかもしれないし、見込客リストに対しての再教育かもしれない。
そして同時に、これらの展開の一つひとつは記事化していくことが可能だということ。
インフルエンサーとの対談を動画に収めておいて、それを文字起こしして記事にする。マーケティングリサーチをして、得られた知見を記事にまとめて公開する。
見込客リストに対しての再教育を、たとえばホワイトペーパーにまとめるなら、それを届けるための記事コンテンツを作る。
こんな風に「記事を書くことを目的」にするのではなく、売上をつくるための戦略に対してレバレッジを利かせるひとつの手段として記事のマルチユースをおこなう。
これが、短気で売上をつくりながらも、中長期でSEO対策が効いてくるメディアの作り方になってきます。
こういうことができるメンバーをあなたの事業の仲間に加えておくと、短期で売上を作りながら、長期でも集客の安定性をもたらす土台のしっかりした経営を行うことができるというわけです。
オウンドメディアの具体的な集客事例
例えばなのですが、貸しスペースを提供している「スペースマーケット」というサービス。
もしあなたがこのサービスを運営している企業の代表者だったら、どのような情報発信を考えるでしょうか?
- 「格安会議室、あります!」
- 「駅から近く、おしゃれで安い貸しスペース!」
- 「女子会にも最適、駅近のイベントスペース!」
というようなWeb広告やチラシをまくような認知活動・集客活動をするでしょうか?
ひとつの回答として「スペースマーケット」さんは、次のようなオウンドメディアを運用しています。
スペースマーケットマガジン
https://event.spacemarket.com/magazine/
主に、
- スペース利用事例(使ってみた)
- スペースオーナーへのインタビュー(聞いてみた)
- スペースの魅力を紹介(スペース紹介)
を集めた情報発信なのですが、特に「利用事例」などは、これまでに考えもしなかったような貸しスペースの使い方の発見があります。
日々当たり前のように仕事をしているとついつい見逃してしまっている「情報」も、このようにオウンドメディアで発信をすれば認知や集客、購買につなげることができます。
これは近年流行っている「オンラインサロン」などでも同じことが言えます。
コミュニティの中の活動というのは、内部の人間からはよく見えているものも外部からはまったくと言っていいほど見えません。
サロン内で実施した内部セミナー、勉強会、イベントの打ち合わせ、などなど。
もっとそれを外に発信すれば将来の集客につながるものも、「情報」として認知されなければ宝の持ち腐れになってしまいます。
SNSや無料ブログでちゃんと発信してるよ~、という人もいますが、正直、多くの場合で情報量が少ない状態です(写真と数行のテキストのみ)。
しかも、Facebook についてはアカウントをもっていない外部の人間からはほぼ見えない情報です。そのあたりの課題を解決するためにオウンドメディアの活用ができる、という視点を持ってみるのはいかがでしょうか。
メルマガも実は「オウンドメディア」です
メルマガは今でも、特にBtoBにおけるマーケティングにおいては有効な手段です。
これを大手企業間のBtoBに限らず、たとえば、アロマの資格を発行する協会と、それを勉強したいセラピストというような個人事業主を対象にしたtoBでもメルマガは有効です。
メルマガが有効なのは、発信するメッセージを明確に保った上で運用できるという点が大きいです。
誰でも閲覧のできるSNSやブログでは、どうしても発信内容が「初心者」「入門者」向けになりがちです。
ですがメルマガというのは、すでにある程度商品に興味があり、購買意欲が多少なりともある人たちを対象にメッセージを発信できます。
(入口の動線設計ができていればの話ですが)
そう考えると、SNSやブログのようにオープンな場ではなく、限られたクローズドな場ではありますが、成約率や購入率という面では大きな期待が持てます。
こちらもメルマガ運用がしっかりとできていればという話ではありますが、コミュニケーションを取りながら、見込客や既存客に毎回驚きを提供できるような運用であれば、その効果は十分に期待できます。
一方で、「メルマガが廃れていく理由」という角度からも見ていきましょう。
これは、そもそもメールアドレスを持っていないような10代をターゲットにしている場合や、「to Cビジネス」、つまり、一般消費者や生活者が対象のビジネスをしている場合は不利です。
「メルマガでお得なクーポンを発行」という使い方をしたいのであれば、LINE公式アカウントの方がはるかに効果が期待できます。
では、主に toC を対象にしていたり、メールを読む文化がないお客様が対象の場合には何が有効かというと、「オウンドメディア×SNS」という組み合わせが有効です。
メルマガやLINE などのクローズドの場所へ誘導されることを嫌う人が対象でも、Twitter やInstagram などをフォローすることには抵抗がない人は多いと思います。
なんといっても、フォロー解除(アンフォロー)が気軽ですので、そういった意味では、YouTube でのチャンネル登録も同じです。
とにかくオープンな場での「つながり」を作ることが有効になってきます。
とはいえ、認知段階、最初の接点としてSNSを使うのはとても良い方法ですが、徐々にファン化していったフォロワーをいつまでもSNSの中にだけ存在させるのはビジネス的にはもったいないです。
どこかで、より良くあなたのこと、あなたのお仕事のことを伝える「ファン向け」のメディアが必要です。
そこで登場するのが、オウンドメディアというわけです。
ブログでも似たような効果を作ることも可能ですが、ブランドの確立という意味では少しもったいないところも多くあります。
オウンドメディアは、世界観からすべてオリジナルで運用できるところに大きな価値があるからです。