2004年にサービスが開始されたアメブロは、2012年頃に、個人で活動するコーチやコンサルタントの集客ツールとして広く使われるようになりました。
商用利用がそもそも禁止されているため、アカウント削除をされる人も一時期続発していましたが、それでも懲りずに何度もアカウントを取り直して集客に皆さん使われていました。
(※2018年12月25日よりアメブロの商用利用が解禁となりました)
今さらではありますが、アメブロの一体何がそんなに魅力だったのか?について考えてみたいと思います。
その「仕組み」の本質は、ブログ集客をする上で不可欠な考え方だからです。
読まれるブログの入口は2つだけ
日本国内には、無料のブログサービスが色々とあります。
はてなブログ、FC2ブログ、livedoorBLOG、など様々です。そういった一般的なブログを読者の方に見つけてもらおうと考えると、最初の入口は大きく分けて2つに分かれます。
検索で見つけてもらう
ブログは基本的に、Yahoo!やGoogle、Being などの検索サイトで発見することができます。
「ブログ 集客」と検索すれば、検索結果の一覧に、ブログ集客について書いた、誰かのブログ記事が表示されると思います。
この検索結果の上位表示をさせるための手法を、SEO対策と言います。
SNSで見つけてもらう
最近では、SNSでシェアされたブログ記事というのもよく見かけると思います。
誰かが投稿したブログ記事を、さらに誰かがSNSでシェアすることによってどんどん拡散されていくケースです。
その他に考えられる入口
一般的には、検索とSNSでブログ記事を見つけてもらうのがスタンダードです。
ですがそれ以外にも、ネット広告でブログを紹介したり、サイトをブックマークした人が再訪問してくれたりと、様々な入口を考えることができますが、基本は検索とSNSです。
なぜアメブロは集客に強かったのか
検索とSNS対策が中心になるブログ集客でしたが、そんな中でアメブロは、ブログ内にSNS機能を搭載することで、始めたばかりのブログでも多くの読者に読まれる仕組みを作りました。
ビジネスで考えた場合、ブログの読者は「見込み客」にもっとも近い存在です。
アメブロは開設の初日からでも多くのアクセスが集められる仕組みを導入しました。結果、多くの個人起業家がアメブロを使い始めました。
では一体、アメブロの「アクセスを集める仕組み」とは何だったのでしょうか。
検索(SEO)対策を一切不要にした
WordPressでブログを書くようになって改めて気づかされたのですが、ブログというのは本当に陸の孤島です。
記事を書いても、誰にも読まれないのです。どんなに一生懸命書いても、Google側に記事の存在を認識されない限り、検索にさえ引っかかりません。
しかも、仮にGoogleに記事の存在を認識されたとしても、検索画面の1ページ目に表示されない限りは、検索ユーザーに見つけてもらえることはほとんどありません。
そんなブログの問題を解決したのがアメブロです。
「読者登録」を同じアメブロユーザー間で行うことで自分のブログの存在を知らせ、「イイね!」を押すことで相手ユーザーに履歴を残し、メッセージを送ればコミュニケーションも取れる。
つまり、Googleに記事が認識されている、されていないにかかわらず、アメブロユーザー間で記事を相互で読み合う仕組みを導入することで、開設初日から “読まれるブログ” にすることを可能にしたのです。
SNS対策も不要にした
通常は、TwitterやFacebookなどのSNSアカウントを育て、そこからブログのURLをご案内して記事を読んでもらうのが一般的です。
WordPressでブログを始める場合は、本当に最初の半年~1年は検索流入が期待できないので、SNSは必須です。
ですがアメブロは、そんなSNSの存在をも不要にしたのです。
そもそも、「イイね!」や「コメント」、「メッセージ」という機能はSNSそのものです。
つまり、アメブロは、ブログのような体裁をとったSNSなのです。結果として、別でTwitterやFacebookのSNSアカウントを育てる必要もなく、アメブロ内だけで完結させることに成功したのです。
アメブロで一番の魅力とは?
正直なところ、アメブロはカスタマイズ性も弱ければ、広告バナーがあまりに多すぎるのでビジネスに適切とはいえず、何よりも商業利用禁止なので削除リスクもあります。
それでも魅力的なのは、どのブログよりも最速で読者を集め、PV(アクセス)を集められることです。
WordPressで1日に100アクセスを安定的に集めるためには3ヶ月以上かかるかもしれませんが、アメブロであれば最短で初日から100アクセスを集めることができます。
その理由は前述した通り、「イイね」「コメント」「読者登録」「メッセージ」などのSNS的な機能を使い、こちらから自分のブログの存在を同じアメブロユーザーに知らせることができるからです。
ブログの存在を知ってもらうことができれば、あなたの人柄や価値観を伝える機会が生まれますし、あなたの商品の価値を伝える機会が得られることにもなります。
つまり、ブログを始めるのであれば、読者の方に見つけてもらうことで、初めて集客のスタート地点に立てる、ということになります。
そのスタート地点に最速で立てるのがアメブロだった、というわけです。
アメブロ集客の考え方(応用)
ここからは、他のブログサービスではありえなかった「アメブロの魅力」を、いかに他の集客方法に応用できるか、を見ていきたいと思います。
アメブロの「仕組み」が画期的だったということは、その「仕組み」を応用させることで同等の効果性を生み出すことができる、と考えることもできると思うのです。
自ら知らせる精神
いくらSNSを要素を持ち合わたアメブロとはいえ、待ちの姿勢のままでは他のブログと一緒です。
それだったら、検索に強いWordPress(ワードプレス)でブログを作った方がマシですよね。
アメブロの持ち味は、自分から率先して「イイね」「コメント」「読者登録」「メッセージ」をすることにあります。
これはWordPressのブログの場合だったら、積極的にSNSアカウントを育てて自分のブログ記事を紹介することで解消されます。
チラシであれば、自ら足を使ってポスティングをしたり、ビラ配りをしながら「知ってもらう努力」をすることと同じと思います。
アメンバー機能とVIP感覚
アメブロには「アメンバー」と呼ばれる、さらに限定的な公開ページがあります。
つまり、普通の読者は「一般枠」であり、アメンバーは「VIP枠」というようなイメージです。
このように、読者やファンの階層付けを行うことは、優良顧客を集めるにあたって非常に有効な考え方です。
これをWordPressのブログでやろうとするならば、別途メルマガやLINE@への誘導リンクを用意することで解決します。
ブログを読んでファンになってくれた方には、さらに階層の深い「プレミア枠」を設ける。それがメルマガやLINE@である、という考え方です。
どんどんファン度の高い人を絞り込んでスクリーニングすることは非常に重要なビジネス活動のひとつです。
日常のコミュニケーション
SNS要素を持たせたブログである「アメブロ」は、とにかくコミュニケーションの仕組みが豊富です。もはやブログというより、本当にSNSそのものです。
ですが、WordPressのブログではそういったコミュニケーションは生まれにくいです。コメント機能などはデフォルトで最初から使えますが、アメブロほど気軽にやりとりをするものではありません。
WordPressのブログで読者の方とコミュニケーションを取ろうと思ったら、記事の中にTwitterカードなどのソーシャルリンクを埋め込んだり、Facebookに友だち申請してもらったり、という工夫が必要になります。
Facebookなどで繋がれる仕組みがあれば、そういうのもいいですね!
方法としては、無料のオンラインサロンをFBグループ内で作って、そちらにご案内することで誘導ができるかなと思います。
こうすれば、WordPressブログ内だけでは難しい読者様との会話も実現させることができます。
まとめ
アメブロには、WordPressブログなどでは再現が難しいあらゆる「仕組み」が導入されていました。
何よりも、ブログ開設してから最短初日でアクセスを集められることは非常に魅力的です。
ウェブ集客を考えていて、且つ、これからSNSもブログも始めますよ、という方の場合は、まだまだアメブロを活用する価値は十分にあると思っています。
もちろん、自分のお客様がアメブロ上にいること、が前提にはなります。
いくら初日からPV(アクセス)を集められるとはいえ、そのPVはアメブロのユーザーである場合ほとんどだからです。
そうなると、あなたのお客様候補の方がアメブロを使っていない限り、その集めたPVはほぼムダになってしまいます。
もしあなたのお客様がアメブロ上ではなく、Googleなどを使い、検索して商品やサービスを買おうと考えいるのであれば、アメブロを使う意味はほとんどありません。
例え陸の孤島であっても、最初からWordPerssを使う方が良いわけです。
そのあたりの特性の比較などをしっかりと行った上で、アメブロから学べる仕組みを応用し、本質的なWEB集客ができるようになってもらえればと思います。